グレインフリーが良く、小麦が悪いというのは本当なんでしょうか?

穀物(グレイン)、主に小麦にはグルテンが入っているため悪いと言われれることがあります。

小麦の食品アレルギーではグルテンが原因となりますので、「小麦にアレルギーがある場合は小麦を避ける」必要があります。

 

一方、小麦や他の穀物に食品アレルギーがない場合は、小麦を避けたり、グレインフリーにする必要はないという判断が一般的です。

 

重要なポイントは、健康な愛犬は、小麦にアレルギーのないため食べても安全という事実です。これは私たち人間も同じで、アレルギーがないのにアレルギーを起こす可能性があるというだけでお米、パン、卵、牛肉、豚肉、鶏肉、牛乳、大豆などを食べないという食事制限(フリー)をしないのと同じことです。

 

また小麦などの穀物となるイネ科植物が犬の進化生物学的な歴史で基本的に問題の少ない植物である事実は重要です。犬の進化の歴史をヒモ解けば、犬の祖先である狼は草食動物を食べることで間接的に草の代表であるイネ科植物とその種子(穀物)を摂取してきたことが明らかです。

 

一方で、草食動物(正確には反芻草食動物)が食べなかったネギ類は、犬や猫にとり今なお毒草で、血液が溶ける致死的な症状を起こします。

 

犬が人と暮らしだしてイネ科(穀物)には犬が順応できていますが、玉ネギにはいまだに犬にとって命に関わる毒となるのはこのような数千万年の犬の進化の食歴という生物学的な事実のためです。

 

このように犬は鹿や牛などの反芻草食動物の内臓とともにグレイン(穀物=イネ科植物)を摂り続けてきた進化生物学的な歴史があります。

 

そして、犬にとり草食動物とともに摂取するイネ科植物は重要な栄養素を補給するために必要なものだったのです。ネコ科の動物たちも、やはり捕らえた動物の内臓を食べています。猫が健康を守るために必要とするものもグレイン若葉である猫草です。犬も散歩中に草を食べることがよく見られる生態ですが、猫と同じでイネ科植物の葉を摂っています。

 

何事も真実とバランスが大切です。グレインフリーかフリーでないか、小麦が良いか悪いかで悩むのではなく、犬や猫の大きな進化の歴史の中から愛犬にとって正しい真実のバランスを選んであげていただければと思います。

 

 

結論としては、小麦や他の穀物に食事アレルギーがある場合にはグレインフリーが役立ちます。ですが、多くの小麦や他の穀物に食品アレルギーがない愛犬とっては、小麦や他の穀物は安全な食品と獣医学的に判断できます。そのため、弊社や世界的に有名なカリフォルニア大学の獣医病院の療法食にも計算された適正量のグレインが使用をされています。